みんな嫌われたくない
大人の子供も
仲間はずれって怖いと思います。
アドラー心理学の本で
「嫌われる勇気」と言う名著がありますが
そのタイトルからわかるように
多くの人は、「嫌われたくない」と
思っています。
私はそれは、すごく自然な感情だと思います。
マズローの欲求の階層でも
所属の欲求というのはごく自然です。
アドラー心理学のいう
嫌われる勇気というのは
一人でも生きていける！
というのではなく、むしろ
共同体としての感覚を大事に
共に協力し合いながら、お互いを尊敬し
尊重して、でも
行動決定する際に、誰かの顔色や評価に
振り回される必要はないよ、自分で
決められるよ！というものだと
私は認識しています。
つまり、嫌われたっていい
一人で生きていけ！
ではなく
いかに、共同体感覚を育みながら
自己実現するか、ということです。
チビすけの涙のわけ
とまぁ、小難しいことを
言っていますが
チビ助くん。平日に学校がお休みの日が
あるので、その日に、お友達と
映画に行こうと誘っているのですが
どうやら、無下にされたようで
相談してきました。
アドラー心理学勇気づけの
口出ししない子育てについて
言及するならば、相談される前に
お母さんが友達に介入したりするのは
子供の人格を尊重しておらず、他力本願の
子供を育てることになるので要注意。
でも、今回の私のように
子供が相談してきているときは
きちんと向き合うべきです。
１学期のお休みも誘ったけど
８人ともオンラインゲームするからと
お断りされ、しょぼーーーん。
私と二人でアラジンを観ました。
その時のことも、担任の先生には
伝えてあり、今回も学園祭の時
担任の先生に呼び止められた際に
ついでに、お伝えしてあります。
担任の先生も、ゲームじゃなくて
外で会って遊んで欲しいという
考えだったので、チビ助に
誘うの頑張ってほしいくらいに
伝えていました。
ですが、またまた今回のお休み
映画を誘ったものの、だめ。
一人で、「天気の子」を
観てきたチビ助。
もう一回、お休みがあるので
お友達に、すごいいい映画だったから
一緒に行かない？と誘ったのですが
チビすけの言葉を借りると
「友達から消すぞ」
「行ってもいいけど映画代６０００円払え」
と、言われてしまい、困ったと。
「友達消すってどういうこと？」と聞くと
lineからだけじゃなく、リアルでも
友達じゃなくすっていう意味かもと
泣き出すチビ助。
困りました。
私は書きながら整理するタイプなので
チビすけの話を整理しながら
ノートに書きました。
話を聞く時の私が意識していること
それは、こうしたことは
感情がうわーーーってなります。
なので、「事実」と「受け取り」を
分けて、事実をメモするようにする。
次に、事実の「主語」と「目的」を
確認する。です。
消すぞ！って、言ったのは
誰が、どんな時？
映画に行かないって誘ったら
A君が。
じゃあ、A君は
チビすけのことが嫌いで
言ったのかなぁ？
いいや。
喧嘩しているのかな？
いいや。
じゃあどうしてだと思う？
わかんないから、先生に
相談してみる。
なるほど、それはいい考えだね。
ママの考え、推測
言ってもいい？
うん
映画に行こうって
しつこく誘い過ぎて、うざがられたのかな？
つまり、「しつこいぞ！」ってことかな
それもある。
あと、単純に、ゲームがしたいっていう
そういう目的。
なるほど。
じゃあ、先生に相談するとして
君はどうしてほしいと先生に
伝える？
言葉がきつくて、ショックだったって
いうのが一番。
そうだよね、それは
一番に伝えよう。
ママの考える伝え方
言ってもいい？
うん
A君とは休みの日の過ごし方が
違うんだろうね。
それは、別にいいことなんだけど
自分と違う過ごし方だからって
「友達消すぞ」とか
「映画代払え」という発言は
脅されているみたいで、怖いので
やめてほしいって伝えるかな。
なるほど、それが
僕の言いたいことだ。
考え方の方向性
誰でも仲間はずれは嫌です。
でも、コミュニケーションの問題は
感情で判断するより
「目的」で考えると、実は
「仲間はずれ！」というほど、えげつない
ものではないことで解決できたりします。
お互いの言動の目的を明確にしたら
いいんです。
A君だって、嫌いたい！
除け者にしてやりたい！と思ってやっている
というより、しつこい、めんどくさい
というそれだけのことかもしれないでしょう。
チビ助だって、A君を懲らしめたくて
先生に相談するんではなくて、
休日一緒に過ごせなくても
友達で居られるように、気持ちを
整理したいというわけでしょう。
いじめだ！
喧嘩だ！
って、大騒ぎしてしまうより、目的を考えれば
落ち着きませんか？
クラスの仲間です。
趣味も考えも違うでしょう。
でも、同じ時間、共に学ぶのであれば
お互いが居心地が良くなるように
お互いに歩み寄り、協力しながら
生活することを学んでいかないといけません。
自分さえ良ければいいのではなく
社会に出る前に、考えの違う人たちとも
どう、共に生きるのかを
練習する機会だと捉えましょう。
中学生に、嫌われたっていいじゃない
友達から外されたっていいじゃない
なんて、死刑宣告みたいなものです。
所属したいという自然な欲求を大事に
共同体感覚、そして貢献感のある
視点を提案できたらいいですね。
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土田 奈美枝