トラウマ的出来事との向き合い方

アドラー心理学を有名にしたのは
『嫌われる勇気』という本です。

そして、その本の帯に
「トラウマはない！」」の文字が
入って、話題になりました。

が、本の中では、トラウマは
ないとは断言していないのです。

アドラーとトラウマ

トラウマがあるかないか、が議論になる中
ヒューマンギルド社の岩井俊憲先生は
非常に建設的な見解を示しました。

トラウマがあるかないかを議論するのではなく
現に、トラウマ的出来事で苦しんでいる人が
いたら、そこを見ましょうよ、と。

現に苦しんでいる。

それが重要なことです。

トラウマはないかもしれない
でも、トラウマ的な出来事はあった。

トラウマ的出来事に遭遇した時に
人が、それに傷ついて苦しい思いをしていること。

ここをなんとかするのが心理学のカウンセリングの
仕事と言えるわけです。

苦しみの解消方法は

トラウマ的な出来事の解消方法として

裁判をする、というのがあると思います。

被害者が加害者を訴える。

お子さんを失った時、悲しい出来事が起きた時
加害者に、思い知らせたい感情は自然でしょう。

裁判をして、白黒つけたいと願うのも
わかります。

私の身近でも、思いも寄らない火の粉が飛んできて
そこから身を守るために、裁判を起こしました。

判決で、こちらの勝ちが決まりましたが
では、その後はどうなったかというと
今では、こちらが、加害者のような疎外された
対応をされています。

つまり、心理的な問題は、裁判では解決できないのです。

裁判して、相手の謝らせたいと思っても
裁判官は、いくらの賠償金を支払いなさいというような
お金を支払え、ということは言えても
謝罪を命じることはできないのです。

法律を学び、法の優れた面に感銘を受けて
いた私は、この現実に、非常にショックを受けました。

悔しい。。。。。

悔しい。。。。。

正義が通らないなんて。。。。。。

で、思い出したのです、キリスト教の
教えを。

ある祈りから

これは、私が１２年間通った母校の
運動会で、必ず毎年皆で心を揃える祈りです。

平和を求める祈り

明日の私を作るのは私

なら、もう、前に進みたいじゃないですか。

トラウマ的な出来事と向き合うのには
こうした、揺れる時期があっていいと思います。

すぐに、割切れることではないので
アドバイスされても、心がきっと追いつかない
でしょう。

理性的に対処しようとしても
きっと、心が追いつかないこともあるでしょう。

そうやって、時間をかけて
揺れながら、いずれ、「許す」という選択をして
前を向けるようになったらいい

その希望を持つこと

これがトラウマ的出来事との向き合い方なのかな
と、思います。

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