アドラー心理学で、子供を育てるとき
どう、学ばせるかの場面で
自然の結末
論理的結末
これらを体験させることで、自ら学ぶ
という手法をとります。
自然な結末というのは、寒い日に
水遊びすれば、風邪をひく
というような、自然な結果で
学ばせるということ。
大事なことは、本人が「あちゃー」と
思っているときに、「だから
言ったでしょ」と止めを刺さない。
私が、今まで、一番、頭を悩ませて
いたのが、「論理的結末」です。
電車で騒いだら降りるという約束をしていて
電車で騒いだので、降りた。
このような例がテキストに載っています。
なんとなくわかるけど、イマイチ
「罰」との差が自分で明確ではありませんでした。
先日、ある事件があり、私なりに
「論理的結末」の捉え方がはっきりしたので
今日は、奈美枝流「論理的結末」について
解説します。
アドラー心理学では、
「罰」を与えません
愛情があれば・・・とか、いろいろ意見を
言いますが、言葉をかえせば、愛情があるなら
「罰」を与えなくても、子供を導くことは
できるでしょ?と思うわけです。
そもそも、「罰」は、上下関係から
発せられます。
子供を一人の人格として扱わず、未熟で
下等とみなしている。
罰を与えるというのは、家畜同然と
子供に示しているようなものです。
しかも、罰で子供が反省しますか?
恐怖で支配しているだけで、子供は
恨む、反発する、影にかくれる
という、「非建設的な対応」を
選択するのがおちです。
でも、親はとっても真剣に
子供のことを考えています。
そして、「論理的結末」なんて
知りません。
だから、「罰」を泣く泣く選んでいる。
では、論理的結末を知ったら
どうなるでしょう?
親子は信頼関係を崩すことなく
子供を下にみることなく
円滑に解決していけます。
では、具体的に事例で説明しましょう。
パパのパワハラ育児
ご存知の通り、お姉ちゃん12歳は
闊達。頭の回転がはやくて、饒舌。
しかし、チビ助10歳は、3年前
発達障害の中の学習障害を疑い
検査をうける、スローな子供。
「劣等生」と「劣等感」
これに対処するため、チビ助は
コツコツ、自分なりに毎日
勉強しています。
しかし、年齢より簡単な問題に
取り組んでいるし、それを間違ったり
わからなかったりする。
その姿が、時として、お姉ちゃんの
ターゲットになり、
お姉ちゃんが、ちびすけをバカにして
しまい、喧嘩になります。
アドラー心理学の目的論で
みれば、お姉ちゃんの心理は明白
私の注目を得たい
チビ助ばかり可愛がっている気がして
自分に振り向いて欲しい
自分の優位性を主張したい
でも、だからと言って
「バカにする」という
「非建設的な対応」をするのは
好ましくありません。
実は、前回、喧嘩したとき
悔し泣きしているチビ助を擁護し
これは、世の中の「いじめ」と
同じ構造だと、唇を震わせながら
パパが激怒しました。
パパは、もともと躾に厳しい
義父から体罰を受けながら
育ちました。
私がアドラー心理学に出会う3年前まで
パワハラな子育てを普通だと
思っていました。
だいぶ、3年の間に、マイルドになり
強行する前に、私に意見を
聞いてくれるようになりました。
でも、「いじめ」だけは
許せない、そう思ったパパ。
前回の喧嘩の時、
「次にチビ助を泣かせるような喧嘩を
したら、坊主にする」
そう宣言しちゃいました。
その時、私は、罰には反対して
どうしてイライラしているのか
その大元を解決しない?と提案して
どれだけお姉ちゃんを愛しているのか
その話をしつこくして
泣きながら抱きしめました。
自分を見て欲しいために、
チビ助をいじめないで欲しいから。
そんな事をしなくても、どんな時も
私はお姉ちゃんを愛してる
そう伝えたんです。
あえて、パパのやり方を否定しません。
私は私のやり方を伝えて
どちらがいいか、子供たちが選ぶ。
そうして、しばらく平和でした。
しかし、今回、ほんの些細な事から
「えーーーーそんな事もしらないの。
まだ出来ないの?
まぁ漢字も全然かけないしね、バカだわバカ」
と、まぁ言ってしまった。
あっと思った時、時すでに遅し。
必死に、私もチビ助にスルーして
スルーしてって言ったけど、ダメ。
チビ助はとてもとても傷ついてしまった。
チビ助は、自分がなかなかできない事
誰よりもよくわかっている。
今までも何度も悔しい思いをしてきた。
毎日、どれだけ頑張って、テキストが
ボロボロになるまで、なんどもやったけど
英検3回落ちた。
なのに、お姉ちゃんは、まったく勉強せずに
一発合格。
どれだけ、悔しかった事か・・・・
だから、受験をする!と決めた時から
毎日、2時間くらいだけど、勉強している。
自分から、コツコツと。
それなのに、バカにされるのは、
とても、とても、許せない。
その気持ちはよくわかる。
しかし、その思いをパパに伝えてしまい
パパから、「今からバリカン買ってくる」と
LINEが入る・・・・
チビ助に、私は必死で
「悔しい気持ちはとってもよくわかる
でも、罰を与えると、チビ助自身も
とっても嫌な気持ちになると思うよ」
「お姉ちゃんが坊主になって卒業式を
迎えたら、どんな気持ちになる?
嬉しくないでしょ」
「そりゃそうだけど、坊主はかわいそうだけど
でも、僕だって悔しいもん」
そうだよね・・・・・
どうでしょう。罰というのは、与える側与えられる側
双方にとって、あまりメリットのある事では
ないと思いませんか?
では、論理的結末だとどうなるのでしょう。
「坊主」以外の効果的なペナルティは?
喧嘩のペナルティが坊主
これは、過剰な結果です。
そして、路線も違う。
私は、前回は、お姉ちゃんの承認欲求を
満たす事を選択しました。
今回は、
「23時までに寝る
寝れなければ、翌日、放課後遊びはなし」
という、提案にしました。
喧嘩をしたくてしていません。
お姉ちゃん、泣きながら、
「チビ助がすごい頑張ってるの知っているのに
ついつい、傷つけるような事を言っちゃって
ほんと、ごめんなさい」
と、謝っている様に、ついついなんです。
お姉ちゃんと話し合うべきは、どういう時
「ついつい」が起こる?って事。
同じ様なケースを回避できる様になる事
それが、坊主よりも効果的な
解決策ではないでしょうか?
「ついつい」が起こるのは、宿題が終わっていない
というストレスや、睡眠不足
そこから、起きると考えが及びます。
まずは、睡眠時間を確保することから
心身を冷静に保てる恒常性を身に付けたい
それが目標だと、話し合いました。
ですから、喧嘩をしなくなるために
いらっとしたら、早く寝る
23時までに寝れなければ、疲れが
たまりやすい、翌日は、早く
宿題を終わらせて早く就寝して
リセットする必要が有る
だから、23時までに寝れなければ
論理的結末は、「翌日の放課後
遊びはなし」
どうでしょう。
ビンタ250回は妥当なのか?
罰は、そもそもの問題の枠組みから逸脱している事が
多い。
しかし、論理的結末は、問題の根本、目的や気持ちに
寄り添い、枠組みの中で、対処方法が具体的な
ペナルティです。
宿題をやっていないなら、明日は学校に行かせない
これは、罰
論理的結末にするなら、どうして宿題がやれないのか
そこを話し合う事から。
眠くてなら、早く寝るという目標にあった
たとえば、早く寝るのを阻害している長時間の
テレビを翌日は1時間にする
そんなペナルティが建設的で、論理的結末と
言えるのではないでしょうか?
私がテレビに出た時、お金を盗んだ我が子に
250回のビンタをしたお母さんが美談として
取り上げられていました。
高学歴ママ達は全員反対。
もちろん、坂上忍さんも、テレビ的にも
一般的にも体罰はいけない、そういうのは
わかる。でも、当事者が、息子さんんが
ちゃんとよかったと受け止めてくれるなら
体罰もいいんじゃないの、って
まとめていました。
私は、別にあのお母さんを非難するつもりは
毛頭ありませんが
自分が切れた時、これが愛情で
決して感情的にしていない、なんて
冷静に線引きなんてできないから
体罰はだめ、と自分に言い聞かせています。
アドラー心理学をやってから、
罰を与える以外に、いくらでも
子供に伝える方法があることを知り
体罰を我慢する、という感覚は無くなりました。
今は、罰ではなくて、効果的なペナルティで
子供が自主的に、改善する方法を
選べたらいいなぁと、罰にならない
ペナルティを、つまり「論理的結末」を
考えることに重きを置いています。
た・だ・し
体罰だろうと、論理的結末だろうと
繰り返される時は、繰り返されるのです。
同じ様なミステイクは何度もするものです。
でも、そこで、論理的結末をあきらめて
怒りに任せて罰を与えるのではなく
「許すから許される」の精神で
なんども、なんども、許してあげて
欲しいのです。
許されていても、ちゃんと反省は
しています。むしろ、信頼関係がある方が
こんな時はどうするの?と
相談してくれるので、罰がこわくて、裏でコソコソ
しなくなります。
私は、破天荒、天真爛漫なお姉ちゃんに
なんどもなんども「許す」ことを教わりました。
「論理的結末」の実践の場をもらいました。
お姉ちゃんのミステイクは、残念な失敗ではなく
親子の絆がふかまる宝物の体験です。
顔色を伺い、無難に生きる
そんな生き方を子供に望んでいない私に
とって、失敗を大いに経験し
失敗を許す人生が大事なのです。
*****
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