いじめた子供は悪い子なのか?

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いじめた子供は悪い子なのか?

いじめ問題は、アドラー心理学勇気づけの
子育て講座SMILE講座の中ではなんと

子供の課題

となっていて、驚きました。

子供同士のことですから、本人たちの力で
解決すべきでしょう。

でも、時に、大人の介入が必要な場面って
あると思います。私が思う2つの場面について
お伝えしていきます。

「ワンダー」

いじめについて、子供と学ぶに
実に良著だと思うのがこの
ワンダー

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今日、このブログを書くにあたって
ワンダーの映画を見ました。

残念ながら、2時間という枠の中では
主人公の少年オギーが素晴らしく乗り越えた
というストーリーが印象的な感じで
私がお勧めする理由の部分は、あまり照らし出されて
いませんでした。

なので、私がこの本をお勧めする理由を
書きます。

「ワンダー」という本は、顔面奇形のある
主人公オギーが今ままでホームスクーリングだった
けれども、小学校高学年に初めて通いだすことにより
生まれた様々な出来事について書かれています。

特徴であり私のお勧めポイントは
本著がオムニバス形式だということ。

一つの出来事をとって、それについて
オギーはどう見ていて、親友ジャックウィル
姉のヴィア、校長先生はどう見ているのか
それが書いてあるのが実にいいのです。

物事には、受け手によって
様々な見方、受け取り方があるものです。

アドラー心理学勇気づけ講座でも
一番最初の講座で、ここを伝えます。

本来、様々なものの見方があるのに
ふとすると、私たちは、自分の見方で
良し悪しを判断したり、分析してみたり
しちゃうのです。

様々なものの見方の存在を知る

これがとても重要です。

お姉ちゃんの感想文から

お姉ちゃん現在15歳が12歳の時の
読書感想文にこの本を選んで書いていました。

当時、お姉ちゃんは、一番の
印象に残った人物を、姉のヴィアとしていました。

映画の中でも、実に切なく姉の心を
演じられていましたが、文章だとさらに
迫るものがあります。

お姉ちゃんは自分に、発達凸凹の弟がいる
そういう自分の日々への適応を計っている時で
ヴィアの気持ちが痛いほどわかったようです。

別に弟が憎いわけでもないし、
親が自分のことをないがしろにしていると
思っているわけでもない

ただ、実際に弟に手がかかり
それに対して、自分は聞き分けが良くならざるを
えない、、、というか、ここでわがままは言えないと
自然にいつも考えるようになっていた。

そんな感じだったのでしょう。

切ないその気持ちを感想文に書いていました。

ついつい、オギーの気持ちを中心に物事を
考えがちですが、関わる人それぞれに
いろんな思いがあるということです。

私たちは、まずは、そういう様々な考えが
あるということを前提にすることが大事です。

いじめっ子は悪いこ?

映画では、オギーをいじめた、いじめっ子
ジュリアンはご両親が立腹して転校させてしまい
フェイドアウトという形ですが、実は、この後
いろんなことが起きるんです。

それは、「ワンダー」という本が世に出ると
「いじめっ子ジュリアンは消えろ!」というような
ジュリアンはいけないというデモが起きてしまうのです。

それを見た著者が胸を痛め
本来、そういうメッセージを伝えたいわけではないと
「もう一つのワンダー」を出したのです。

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「もう一つのワンダー」ではジュリアンや
ジュリアンのお母さんのことが中心になります。

ジュリアンにはジュリアンの背景があり
それを知っている母親は、さらにそんな息子を
かばう気持ちが強くなり、過干渉という対応を
してしまいます。

映画の中で、ジュリアンが
転校すると出て行こうとする両親のあとをついていく
その時、校長先生に向かって

「ごめんなさい。転校したくない」

というと、校長先生が「知っているよ」
と優しくうなづくというシーンがあります。

校長先生は、わかっています。
ジュリアンが悪い子じゃないんだって。

ジュリアンがした行為は、許されない
非常にいけない悪いこと。

でも、だからと言って、ジュリアンが悪いこって
わけじゃない。

そう校長先生はわかっているのです。

行為を罰しても、人格を裁くなかれ

介入が必要な場合って

アドラー心理学SMLIE講座で
いじめは子供の問題としているのは
こうした深刻な問題ではなく、子供同士の喧嘩の
レベルです。

現実、子供だけでは分析する力が弱いため
物事を俯瞰しにくい

そうすると、いじめられていることが
辛く悲しく逃げ道がない孤独なものになるし

いじめっ子は、本来の可能性や
気持ちからどんどん離れて、悪ふざけを
逸脱して、どんどん、行為が
エスカレートしていきます。

大人が介入すべき二つの場合

⑴不適切だと知らない場合

⑵本来のポジティブな目的に
適合する適切な手段を取れなかった場合

 

SMILE講座で私の息子チビ助の例を
紹介したのですが

うちのチビ助、インターに通って
自分以外はみんな英語が当たり前の子供たち

毎日留学みたいな状態で
真っ先に覚え、まるで唯一覚えた
英語のように、連呼していたのがNGワードでした。

チビ助にとっては、笑えるジョーク見たいな
感じなのですが、同じクラスのハーフの男の子にしてみたら
絶対に使ってはいけない言葉なので、苦痛でしか
なかったという話

いじめているつもりはないけど、相手は
すごくダメージを受けていたという場面はまさに

NGワードだと知らなかった

ということがあります。

 

次に本来の目的にあった手段を取れなかった
というのでは、

お姉ちゃんの小学生時代の話をよくしますが
お姉ちゃんの靴が隠されてしまった事件。

いじめっ子に目的があるとすれば
お姉ちゃんと友達になりたいとか、もっと
知ってみたいとかあったかもしれないけど
適切な手段ではなく、靴を隠すという手段を
とってしまった。

こちらの場合も、大人が少し介入して
仲直りさせるという介入ではなく
視点を与えるという介入をしていくほうが
いいのではないでしょうか。

NGワードは知らないので、教えてあげる

2番目のケースでは
本来のポジティブな目的を一緒に考えてみたり
その先の、適切な手段について
一緒に考えてみたりする。

そういう介入はいいと思います。

実際に、子供同士がどういう距離感になるのかは
子供同士が決めることなのでいいの。

課題の分離はそういうこと。

でも、不適切か知らない、目的合致する手段を
選べないという場面は、大人は考えるヒント
視点をプレゼントしたらいいと思います。

ワンダー
もう一つのワンダー

お姉ちゃんは、この本で多くを学びました。

いじめの出来事そのもので大騒ぎするより
様々な見方があることをしる

俯瞰して、目的を考えてみたりする。

そんなことを学び取りました。

 

いじめっこ、イコール悪いこ
なんて、直線的な考えって安直すぎますよね。

人間はもっと素晴らしいし、複雑です。

みんな幸せを求め、幸せになる可能性がある。

視野を広く持ちたいものですね。

アドラー心理学
勇気づけ
ELM講座

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1月14、21、28日(火)

10時から13時@新宿

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